昭和１９年の戦時中に、棟方志功が彫り版画にした作品と随筆をまとめた作品集が発行されました。２９編の版画に随筆が１０編が添えられております。戦時中の混乱の中で発行され、綺麗に現存してる貴重な作品集です。 本作は、その作品群の【 宮沢賢治の詩、雨ニモ負ケズ】の原文を７作品に分けて、棟方志功が手彫りし、手刷りされた作品の一部の一番作品です。 【 雨ニモマケズ　風ニモマケズ 】の部分の詩に鯉が大胆に彫り込まれた素晴らしい作品です。 【本作品の背景】 棟方志功は、昭和１９年５月に、宮沢賢治の詩「雨ニモ負ケズ」をもとに13柵の板画を制作しました、現在表紙が見つからないため、作品名は不詳でした。 そして、昭和１９年１２月に、本作品集が世にでるのですが、その中の一部に、７部柵として、宮沢賢治の詩「雨ニモ負ケズ」が彫られております。 終戦間近の一番物資の乏しい時であり、その中で棟方志功が手彫りしたとても貴重な作品でございます。 【手刷り版画との判断につきまして】 　私は、この作品集を（永久保存用に）もう一冊保有しておりますが、二冊を比べれば、同じ作品でも摺り上がりが微妙に違っております。これも手摺りした証でございます。 【鑑定につきまして】  棟方志功鑑定委員会は、たとえ真作であっても「為書入作品や手紙、包装紙下絵や看板などと同様に鑑賞を目的とした作品でない」作品は証明書は規定通り出しません。この様な作品は沢山ございます。鑑定書のある作品は百万単位の価格ですが、鑑定証の付かない真作は数十万程度で入手できます。本作品も綴じた版画集となっているために本自体では鑑定証が発行されますが、一柵ごとには規定通りの鑑定書は出ません。しかしながら、本作品は、棟方志功が著作者で製作した真作の版画作品でございます。本物の棟方志功の版画の素晴らしさを少しでも多くの方にお届けしたいと願っております。 【作者】棟方志功 【作品】棟方志功が手彫りし、手刷りされた版画 【サイズ】作品：25.5㎝×17.5㎝額装39.5㎝×30.5㎝ 【額装】額は本作に合わせて特注 アクリル板 箱あり 　作品の年代に合わせ、外側フレームは古びた金属をイメージ、内側に燻金を配し、マットも古いイメージで仕上げております。 ☆額装代がかかっていますので原価でお届けしています。